うわ……。

 何?アンタ?

 しかも、私が妖怪って事知ってるのか?……あ、いや、口を滑らせたな。

 

 私は「クジャ」っていうんだ。アンタの名前は?

 ……へぇ、そうか。

 

 今、ここには何もないよ。

 暫くしたら、アンタに色々と説明できるだけの何かを出せるかもしれないが、私も心の準備が……ね?

 分かったら、帰りな。

 ……帰れと言われたら帰りたくなくなるのは、私1人で十分だ。